教科書

oda

2013年07月04日 07:37

昨年の秋、なかすま氏から「三沢に凄いルアービルダーがいるよ!」と教えてもらいました。



三沢市在住のTさん(以下、T師匠)。

氏のブログを拝見して、一目惚れしてしまったシンキングペンシルがありました。

その名は『ハトツブレ』。

ユーザーの方々の間では『ツブレ』の愛称で通っているようです。





・飛距離
・シャローレンジの引き易さ
・水平フォール

以前から、この3つを完全に克服できる1本のシンペンをデザインしようと悪戦苦闘していました。



そんな時にネットで『ハトツブレ』の画像を見て、いてもたってもいられなくなりました。



衝動にまかせ、似た形状のペンシルを削ってしまい(汗)・・・



数本、いや結構な数を作りました。



仕上げの段階まで進んだところで、押し殺していた背徳感、罪悪感がチクり。



他人様のルアーデザインをパクって魚を釣って、達成感あるのか!?と。



言い訳みたいだけど、デザインを盗むというよりも、僕を駆り立てたのはルアーの『形』に対する好奇心。

このシェイプで作ったら、さぞかし抜群の操作性を誇るペンシルができるのでは・・・




告白しよう!



思い切ってT師匠に直談判しました。



あなたの作ったペンシルに惚れました。
販売目的では作られていないであろうハトツブレをください、とは言えません。
せめて形状・コンセプトを模倣して試作することを許して頂けないでしょうか?

といった内容の失礼極まりない交渉。
とにかく製作者の方に対する畏敬の念を思いの限り綴り、メールを送信しました。



T師匠はとても気さくな方で、真似る事をあっさりと許可してくれました。

本家本元ハトツブレも譲ってくれることに♪







これは僕の作った試作品。

投げてみたら、飛びの良さは予想通り。
そして水面直下をしっかりとスローに引いてくることができました。
意外だったのは、アクションがとても大きいということ。
リップのついたミノーかと思うほど、とにかく泳ぎます。



動きそうにないルアーをいかにして動かすか!

T師匠の信条らしいです。






前記事の1本を皮切りに、これまでにこの試作品達だけで7キャッチという出来過ぎの釣果。




一昨日、T師匠から『ツブレ発送』との連絡があり、昨日ついに届きました☆





これが本家本元!

憧れだったルアーを初めて直に触る事ができました。

塗装、貼り物のセンス、彫りの緻密さに絶句(汗)



サプライズのもう1本も!




扁平ポッパー『ジンベイ』。これも氏の自信作です♪

感激ですね!!




ルアー製作歴13年目。

これまでずっと自己流でやってきましたが、ようやく師と仰げる方に出会うことができました。

T師匠の主催するクラフトサークルにも加えて頂きました。
凄腕のビルダーさんが数多く所属していて、皆さんから色々と学んでいきたいと思います☆



今回頂いた『ハトツブレ』と『ジンベイ』は、僕にとってどんなHowto本よりも勉強になる貴重な教科書。

たくさん投げて巻いて魚を掛けて、釣れるルアーの神髄を追求していこう!


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